bridalmemory~私たちの物語

ブライダルMCが作る物語風プロフィール紹介

コロナにも負けず〜結婚式司会者が作るお二人だけのプロフィール紹介

                     

 

思いもよらぬ理由で、式場を決めてからなんと約1年半の歳月を待ちました。婚約指輪の受け取りはお店側の自粛で配送となりました。新婦にサプライズで渡したいことを、あんなにお願いし、時間指定をしたのに、全然違う日時に不在配達票をポストに入れられ、新婦に見られてしまいました。自粛生活に振り回されたお二人。もちろん、多くの方々が同じように我慢していることは承知ですが、あえて言わせて頂きたい!冗談は漫才だけにしてくれ!そして宣言させて頂こうではありませんか。お二人は、新郎のリードのもと、どんなハプニングだって人生のネタにできる器を持っています。心配することなかれ!狂った予定は笑いに変えて、今とても幸せです。いまだ完全な安心を手にできぬ毎日ではありますが、皆様にはこうしてご参列頂きましたことを、心より感謝しているお二人です。

 

そんな新郎 加藤 隆さん(仮名)は、加藤家の長男として奈良県にご誕生されました。幼い頃から目立つことが大好き。趣味はイタズラです。小学4年生から中学卒業までは野球部に所属。エースで4番を目指すもベンチで留守番。高校ではバレーボール部に入部しましたが、その夏には2か月の練習期間に達成感を覚え、高校3年生と一緒に引退させて頂きました。小さい頃から「なんとかなるやろ!」をモットーに、いつでも前向きに、なんとかしてまいりました。そんな力強さ、根性があるところに新婦は惹かれたようです。新郎にかかれば、どんなエピソードもポジティブな笑いに変わる、そんな魔法を使う男性ですが、その根源はやはりご両親にあるとご紹介させて頂いてもよろしいでしょうか?

お酒が強くはないのにお好きなお父様。県境の生駒山を越えて奈良県から大阪府に通勤していたお父様は、終電を逃し、街灯のない生駒山の暗闇をひと山歩いて帰ってこようとした笑いと根性の持ち主です。イノシシ注意の看板を見たのが最後、遭難したお父様は、「もうお前たちには会えないかもしれない」と夜中に自宅へ惜別の思いを電話したのだとか。お母様は大変しつけに厳しいしっかりとしたお母様ですが、お母様ご自身のちょっと笑える不完全さが息子には面白かったそうです。自宅で「太鼓の達人」というゲームをした際、夢中でバチを叩き過ぎ、あばら骨が折れたような痛みが走りました。新郎は、そんな母を病院まで連れて行きました。問診票、なんて書いたんでしょう。お父様お母様、どうしてそんなエピソードを今…と嘆かないでください。隆さんは、そこに我が家の面白さと温かさを感じ、彼の魅力は確かにここで作られたのです。

 

一方 新婦 菜々子さん(仮名)は、佐々木家の次女として静岡県にお生まれになりました。幼い頃人見知りだった少女は、今でもはにかみながら一生懸命コミュニケーションをとるような初々しい姿が印象的な女性です。小学生の頃、家族旅行の前日になると必ず熱を出してしまい、いつもお父様の背中におぶってもらい出発したイメージがあります。わくわくすると子供は熱を出し、親はドキドキ心配をするという話は巷でもよく聞きますが、それがこうして一つの温かい思い出になるならば、あの時の発熱も価値があったというものです。お母様は、まじめでチャーミングな方だとお聞きし、あゝ、菜々子さんから伝わってくる、このなんとも甘酸っぱい雰囲気を、「チャーミング」だと表現すればよいのだと思い当たりました。ピアノの先生でもあるお母様のことをとても尊敬している新婦ですので、おのずと似ているのかもしれません。そんな菜々子さんは新郎にとって、可愛さがドストライク。自分のことはさておき人のために動ける優しさがあり、保育士という仕事にも納得です。

 

そんな女性が玄関を開けた瞬間に泣いたのは、あのプロポーズの夜でした。不在配達票にもめげず、新郎は数日後に決行しました。玄関を開けると廊下にはレッドカーペット。全く料理なんてできない男性が、前菜、スープ、メインのお肉とフレンチコースを手作りしました。緊急事態宣言中だからこそ出現したとびきりのレストランに隆さんの思いが光ります。どんな時でも明るい未来を描くお二人に、これからも乞うご期待ください。

 

以上新郎新婦のご紹介でした