bridalmemory~私たちの物語

ブライダルMCが作る物語風プロフィール紹介

生徒の知らない先生の恋vol.1~結婚式司会者が作るお二人だけのプロフィール紹介

        

職員室で初めて出会った3年前の春、赴任したばかりの新婦にとって、新郎は近寄りがたい先輩教師としてそこに聳え立っておりました。社会科の教師と見せかけての実は体育教師なのではないかと思わせる風格。本能が、「近寄ってはいけない」と囁いていた気もします。けれど実際は、新郎が面食らうほどに新婦はフレンドリーに溶け込んでいこうとしました。新婦の、この先入観にとらわれない行動力が無ければ、お互いが今も本当の姿を発見することはなかったかもしれません。人は見えない一面があるほど魅力的であり、その一面が覗けた時ほど嬉しくなるものです。お二人にもその瞬間があったからこそ、今日があるというわけです。

 

そんな新郎 小林 信さん(仮名)は、きっと皆さまにとっては、ただの「しんさん」「しんちゃん」であり、あらためて本名を聞くと違和感すらあるかもしれません。ご両親に授けてもらったこの呼び名に愛されるように、幼い頃から善き友に恵まれお育ちになりました。例えば小学校時代、サッカーチームで出会った大好きな先輩が、中学バスケットボール部に転向すると、新郎も躊躇いなく先輩を慕ってバスケットの道を選びました。それは高校、大学、今に至るまでの信さんのスポーツとなり、現在は、中学校の部活顧問をするだけでなく、B級審判員としても活躍しています。このように、新郎はご自身のこれまでを振り返る時、そこには常に大事な誰かが居てくれ、今の自分を作ってくれたと感じるのです。仲間に恵まれたこと、それが新郎にとっての一番の幸せです。

根性のある強面の新郎は、もちろん新婦にとっても頼もしい安定感のある男性ですが、それだけならば皆様と同じ「信さん」ですよね。結婚を決めた女性には彼はどのように映っているのでしょう?…実は、彼に惹かれたポイントは、ずばりギャップです。見た目とは違って、意外とかわいいんです!と5歳年下の新婦に言われる信さんです。なんと新婦が近くに居ないと、どこに居るのか探すのだそうで、幼少期にママを探していた光景を一瞬想像してしまいました。それから、実は新婦のことを呼ぶ際にはかわいいあだ名があります。皆様にも教えてあげたいのですが、これを公表したら信さんは一生皆さんにイジられてしまうと思うので、あしからず非公開です。

 

一方 新婦 佐野 恵さん(仮名)は、幼い頃から、「重箱に入ったお姫様」と言われるほど大切に育てられた女性です。一度もアルバイトを経験せず、教師という職業に就きました。伸び伸びと育った新婦は、小学生の頃は地域のドッジボールクラブに所属し、大会にも出場する快活な少女でした。本日は当時からのご友人の方々もご出席くださっているようですね。

伸び伸びとスポーツをしていたのと同じくらい伸び伸びと食べていたら、高校生で体重が暗黒期を迎えます。一念発起、大学生になって約10㎏のダイエットを行ったところ、今度は大根だった足がごぼうになりました。なんと伸び伸びすぎるエピソードでしょうか。ご性格もさっぱりしていてポジティブ、明るさにもしも透明度があるならば、とても澄んだ明るさの持ち主です。新郎は、その純度を、出会った当初は幼さと感じていましたが、キャンプ場の夜空に輝く星に素直にキレイと呟く恵さんを見て、こんなにピュアな女性もいないのではないかと思うようになりました。会ったことのないタイプの女性に戸惑いながら、次第にその貴さにも気づき始めたのです。必ず誰とでも仲良くなってくれる素直な恵さんは、大事な仲間にも安心して紹介できる存在です。

 

普段はバスケットボールに忙しい新郎ですが、昨年は突然の世界の自粛ムードに、思いがけなく二人で一緒に結婚の準備ができました。しかし時間はあったのにプロポーズはしてくれません。どうやらこのまま逃げきろうという作戦のようです。けれど、忙しくても、いつもその生活の中で恵さんの存在を大事にし、恵さんのことをちゃんと考えること。それさえ守ってくれれば彼の世界を応援すると新婦は言っています。二人で交わした約束を皆様に宣言し、これより未来へ出発です。そんなお二人に乞うご期待ください。

 

以上新郎新婦のご紹介でした。