bridalmemory~私たちの物語

ブライダルMCが作る物語風プロフィール紹介

鈍行列車で人生を~結婚式司会者が作るお二人だけのプロフィール紹介

        


お二人には、なかなか他の人には真似できない、素敵な共通点があります。それは、どんなに遠くへ出かけるときも、決して新幹線を使わず、高速道路も使わず、お金をかけずに時間をかけて、一瞬で現地に到着してしまう人には到底味わうことのできない、寄り道を楽しむ旅行が好きだということ。新郎の故郷広島には、これまでに4回行っていますが、時には青春18きっぷで途中下車アンドご当地グルメを堪能しながら~所要時間なんと5日間!!関西圏まで夜行バスで乗り入れ、そこからさらに5時間かけて広島を目指す…なんていう旅をしたこともありました。皆様ご存じ令和の今、東京―広島間は新幹線のぞみが4時間かけずに走り、世はリニア新幹線だと騒ぎ、時間短縮に邁進しています。でもお二人は知っています。豊かさとはそういうことではないのだと。この点に幸せを見出せる同じ価値観を持った人に出会えた、お二人の幸運はそれに尽きるのではないでしょうか。

 

そんな新郎 澤本 直人さん(仮名)は、幼い頃から活発な少年でした。中学高校時代に草野球を楽しみ、現在も広島育ちの巨人ファンとして野球観戦を趣味としています。大学時代には学園祭の実行委員を経験し、学生時代を満喫しました。

給食調理が仕事である新郎の特技はもちろん「料理」です。夕食を作って新婦の帰りを待っていてくれます。そして彼の優しさはそれだけではありません。新婦は彼について即答で熱く語ってくれました。でも、皆様、私はその前にひとつ報告をしないといけません。新婦はとてもはきはきとした方なのに、この質問をしたら急に照れ始めました。優しい新郎は気を遣って席を外してしまったのです。あゝ、願わくは好きな人の好きな点を語る新婦の表情を、直人さんにも見てほしかったです。新婦曰く、彼は、ただ「優しい」のではなく、「優しさがあふれている」のだそうです。いつも私のことを考えてくれ好きでいてくれる、それがよく伝わってくるのだそうです。例えば職場でのストレスを新郎が耳を傾け親身に聞いてくれるだけで、新婦はとても救われます。自分のためではなく誰かのためにその場に存在するということを自然にできる男性なのですね。新郎ご本人は優柔不断な一面を短所に思っているようですが、それを差し引いても余りある優しさがあり、リーダーシップの取れる女性にとっては、むしろバランスの良いパートナーのようです。

 

一方 新婦 菊池 加奈さん(仮名)は、幼い頃から音楽の好きな女の子でした。小学生で初めて手にしたトランペット。以来大学3年まで、吹奏楽は加奈さんの学生時代の象徴でした。そして歌や演奏が趣味となりました。

新郎曰く、加奈さんはとても頑張り屋な女性です。二人のお付き合いに対しても、新郎自身へ向けられるまなざしも、全てに一生懸命であることが伝わってくるのだそうです。新郎にとってなくてはならない存在となったのは、しっかりしているのはもちろんのこと、その奥にひたむきさがあるからだと言えそうです。

 

初めて会った4月8日、その日のうちに「俺、どうかなあ」と肉まんを片手に不思議な告白をされ、お付き合いが始まったお二人。以来毎月8日を大事にしてきました。8日になるとどちらかが体調を崩すというジンクスを持ち、入籍も指輪を渡すはずの日も波乱に富んだ8日を過ごしております。が、ゆっくり鈍行列車の人生を楽しむ才能を持ち合わせているお二人です。焦らず構えて進んで行かれることは間違いありません。ゆっくりと、これからどんな景色を見つけていくのでしょうか。その一つ一つが、二人の人生を豊かに彩りますように。

以上新郎新婦のご紹介でした。

国際結婚編vol.1~結婚式司会者が作るお二人だけのプロフィール紹介

         

今から約5年前に来日した新郎コーリー・デイビッド・バールさん(仮名)。保育園で英語を教えています。職場ではもちろん英語を使用、家に帰っても話す相手がいないので日本語を覚えるチャンスを探していました。

イギリスに憧れ、いつか暮らしてみたいと夢みていた新婦 鳥居 ゆかりさん(仮名)。語学学習に意欲を燃やし、英語の先生を探していました。

そんなお二人がお互いを見つけたのが、昨年1月です。最初はラインで連絡を取り合い、電話で話すようになりました。デイビッドさんにとってゆかりさんは、まだ声だけしか聞いたことがない時から、趣味や考え方に共感を覚える魅力的な女性でした。ビデオ電話で初めて姿を見れば、とても可愛い女性ではありませんか!思い切って告白をしたのだそうです。そして、OKするにも一度会ってみなくてはわからない…ゆかりさんのそんな提案で初デートとなりました。その日は次第にお天気が崩れ、あっという間に映画のワンシーンのような大雨に。木の下にベンチを見つけ、傘をさして雨宿り…雨が止むまで話をした、それが今では思い出深い2人の初デートでした。

 

デイビッドさんのご家庭は、2つ上にお姉様がいらっしゃる4人家族です。幼い頃から落ち着きがあり、レゴで遊んだり、お父様と一緒に木材を使って飛行機や船を工作することが好きな男の子でした。12歳の頃、お姉さんがサンタさんからもらったギターが使われずに部屋で眠っていることに気づいたデイビッド少年は、こっそりお姉さんの部屋に入り、ギターを貰ってしまいました。その日からほぼ独学で毎日ギターを弾き続け、なんと16歳でギターの先生としてアルバイトをするまでになったそうです。ゆかりさんいわく、デイビッドさんは、人が想像できる最大限の努力というものがあるとして、そのさらに3倍は努力をする真面目な男性なのだそうです。一度決めたことは揺るがず、その努力の積み重ねで、結果をちゃんと残す人…比類なき集中力こそが最大の魅力と言えそうです。

 

ゆかりさんのご家庭は、5つ上にお姉様がいらっしゃる4人家族です。ホームビデオを見ればいつもふざけている家族が映っています。ふざけているのは主に、父・姉・私…つまりお母様の温かな眼差しの下、はしゃぐ3人ということですね!とても楽しいご家庭で育ちました。小学4年生からトロンボーンユーフォニウムなどを奏で、吹奏楽部や楽団に所属していたゆかりさん。最近までバンドも組んでいたそうです。現在は作業療法士として働いています。接客は大変ですが、やりがいのある楽しい仕事だと思っています。人当たりが良く、誰にでも分け隔てなくフラットに接することができるゆかりさんにふさわしいお仕事な気がしますね。

 

お2人に相手のどこに惹かれたのかと尋ねると、どちらもが、「私のことを全部受け入れてくれる優しさがあるところ」と言います。特に日本語でコミュニケーションをとらなくてはならないデイビッドさんにとっては、つたない言葉をいつまでもゆっくりと待ってくれたり、わからないことを何度も説明してくれたり、そんなゆかりさんの優しさには、忍耐力を伴うことを知っています。「多分、それは、とても、疲れること…」彼はそう言ってゆかりさんへの感謝を表します。相手を受け入れると支え合うことができます。支え合えれば、二人の意識はいつでもプラスに向かいます。これはどんな夫婦にとっても、とても大事なことです。デイビッドさんは、日本で出会ったパートナーに、とりわけその魅力を感じているようです。

 

そんな彼女へのプロポーズは、美女と野獣が好きな女性にふさわしいレストランを探しました。もちろん日本でお店を探すこともデイビッドさんにとっては大変なことです。「普通に必死に探しました」…人の3倍努力する男性ならではの『名言』だと思いませんか?

半年後、デイビッドさんのご両親が2週間来日します。それまでには英語をマスターしたいゆかりさん。ゆかりさんにも「普通に必死に」勉強してもらいましょう。そうやって誠実さと優しさを備えた毎日を積み重ねていくことが「お二人らしさ」です。これからのお二人に、乞うご期待ください。

 

以上新郎新婦のご紹介でした。

 

ブライダルMCの 散歩de寄り道【新年ご挨拶】

        


■ 新年おめでとうございます

ブライダルMCの 林圭子です。ブログ3ヶ月目に入ったところで新年を迎えました。いつも拙い原稿に目を通してくださり、時に励ましのスターを付けて頂き、本当にありがとうございます。

 

改めての自己紹介となりますが…

結婚披露宴で、お二人の物語を作成し紹介しています。

結婚式司会者が「プロフィール紹介」の場面で読み上げる原稿なのですが、

私の作るご紹介原稿には、生年月日や学歴職歴はありません。

『ねえ知ってた?とっても素敵な二人なんだよ!』

新郎新婦のそれを伝えたくて、

ただそれだけを伝えたくて、

唯一無二のストーリーを目指して今日も書いています。

今年も実際にご披露宴内で披露した原稿を少しずつアップしていくので、読んで頂けたら嬉しいです。

そして現場で感じたあれこれも発信していきたいと思っています。

本年も宜しくお願い致します。

 

ブライダルMCの 散歩de寄り道【許し】

        


今年ももうすぐ暮れていきますね。

年末、担当披露宴が無くなってホッとしたのか、珍しく熱を出しました。このご時世、コロナでなかったことがせめてもの救いですが、しっかりと数日間寝込みました。

もしこんな状態で司会台に立たなければならなかったら…と思うと恐怖です。

偶然なのか見えざる気合いなのかはわかりませんが、宴席の無い年末まで持ちこたえてくれた身体に感謝し、偉かったぞ~と褒めている間に大晦日になってしまいました。お正月の準備はこれからです。

私は仕事柄、年中体調を崩さないかドキドキしています。おそらく会社員時代には感じなかった緊張が1年中続いています。マスクに関しては、喉を痛めないようにと、昔から夏でも着用しています。コロナ社会になって皆さんもマスクをするようになったので「怪しい人」という視線を感じなくなりましたが、昔は少し浮いていたことでしょう。それでも、体調維持のためには汗をかきながらマスクを付けていました。

 

昨今、どんなに体調管理をしていても、突然やってくるのがコロナ感染ですね。振り返れば今年も、少なくないゲストのドタキャンがありました。

中でも一番やりきれなかったのは、新婦のお父様が2日前にコロナに罹り、同居しているお母様は濃厚接触者扱い…新婦側のご両親不在で行われたお式でした。結婚して家を離れていたお姉様が、1歳に満たない赤ちゃんを連れて、母親の代わりにベールダウンをし、父親の代わりにバージンロードを歩きました。新婦が残念だったのはもちろん、親御様の気持ちを思うと言葉もありません。そしてお姉様は殆どお料理に手を付ける時間がありませんでした。

こんな時、せめて何かできないか…と司会者は考えます。打ち合わせ時に生い立ちを聞き、家族旅行の話を聞き、もう私は10年来の友人のようなつもりで新婦に寄り添っています。お式2日前にできることは限られますが、それでも親御様に参加している気分を少しでも感じて頂きたく、古き良き「電話」なども使いながら、自宅と会場を繋ぎました。

司会者よりも深く残念がっているのはプランナーさんです。お二人が式場下見に足を運んだその日から、一番に彼らに寄り添っているのは式場の担当者です。私たちは一緒にお二人の笑顔と成功のために動いていますので、直前でも善後策を考えます。

 

しかし、そんな私たち、プランナーも司会者も、時に病に倒れる人間です。代わりの利かない一期一会の仕事であると肝に銘じてはいますが、それでもどうしても…という日はやってくるのかもしれません。自分たちも含めて、何事も無く…「無事」という言葉の重みを感じる今日この頃です。

 

一方で、「無事」が当たり前ではなくなったからこそ、ある素晴らしい変化が生まれているとも感じます。

コロナも3年目になり、全員が元気に予定通りの場所に集まれるということが、どれほど尊いことなのか、より一層身に染みる時代になりました。そして私たちは、突発的なドタキャンを受け入れられる人間に成長しているような気がします。そういうリスクのある中で、許し許され、今出来る最高のパフォーマンスを求めて動くことを覚えたように思います。それは結婚披露宴に限ったことではなく、会社でも、旅行でも、会食でも。

 

私は、今年担当した全ての新郎新婦に、その寛容さを見出せたことに感動しています。

飛沫の飛ぶ余興を諦め、アクリル板で囲われたウェディングケーキに入刀し、時に大事な親友が欠席となりました。けれど、今年ご結婚されたお二人は、それらを自分たちの大事な経験と許し抱いて、その中で実現できる幸せを探し、見事掴んだツワモノたちです。

一生に一度の大イベントの中でも、相手を慮るということをやってのけた新郎新婦たち。

彼らが、温かな部屋で笑顔で年越しをしていることを願っています。

皆様も良いお年をお迎えください。

 

同級生編vol.3~結婚式司会者が作るお二人だけのプロフィール紹介

                           


お二人は中学2年生の時に同じクラスになった同級生です。あいうえお順で並んだ席は前に新郎山賀(仮名)、後ろに新婦山下(仮名)。そしてさらにその後ろに男子がいました。新婦を挟んで、新婦の存在などお構いなしにふざけ合う男子たちは、教室で、下駄箱で、いろいろな場面で新婦を巻き込んでいました。飛ばした紙飛行機は新婦の頭をかすめ、体当たりのふざけ合いは新婦にまで激突。新郎曰く、仕掛けてくるのは男友達のほうで、自分に非はないとのことですが、新婦はいつも思っていました。私の前に山賀君さえいなければ、私の日常はもっと平穏だったのに…と。そんな新郎は、女の子とは話さないシャイな男の子でしたので、お二人がかけがえのない存在として知り合うのは、成人式前まで待たなければなりません。それでも、今があるのは同じ思い出の中に存在していたからこそ。中学校のあの教室が二人のルーツなのです。

 

新郎 山賀 洸太さん(仮名)は、3人兄弟の末っ子としてご誕生されました。ご両親とのお買い物シーンで幼い頃の3兄弟を例えるなら、その場で良い子に待つ一番上の兄、親の姿を確認できる範囲で遊ぶ姉、そしていつもアナウンスで呼び出される迷子の常習犯、新郎。お父様お母様、本当にお疲れ様でございました。そんな新郎、今は優しく頼りがいのある男性にご成長され、その穏やかな優しさに新婦は安らぎを感じています。例えば仲間との集まりを企画する積極性、周りの空気を読み、寄り添う柔軟性、素直でポジティブなところ、光汰さんの良さは数々あり、それら全てを理解する女性がこれからもずっと隣に居てくれます。

 

そんな新婦 鈴木 かおるさん(仮名)は、鈴木家の長女としてお生まれになりました。女の子にしておくのはもったいないさっぱりとしたご性格にはっきりとした意見を持ち合わせ、幼い頃から自他共に認める男らしい女の子だったそうです。3歳の頃から自分のことは自分でやりたい主義、小学生の頃は心から男の子になりたいと思っていました。高校時代は一番女子にモテまして、男子からも「守ってくれそうだから」と告白されたこともありました。憧れのバイクは大きすぎて自分のものにはなりませんが、幼い頃から夢はバイクに乗りたい、カメラマンになりたいという女性。お間違いなく、私は今、新婦のご紹介をしております。

新郎もキャンプやバイクといったアウトドアなご趣味を持っていますので、かおるさんは、時々新郎のバイクの後ろに乗って風の中に連れて行ってもらいます。ご性格は裏表がなく、誰に対しても態度が変わりません。垣根のないオープンな人柄で、誰とでも仲良くなれるかおるさんです。さらに新郎が感じ取っているのは、それだけではないようです。新郎の言葉を借りれば、すなわち「かおるさんの纏うオーラ」が魅力的なのだそうです。古風なオーラとでも言いましょうか…書店員をする新婦は安らぎと優しさが漂う落ち着ける雰囲気を持つ女性です。

 

明日は新郎の誕生日。プロポーズの記念日でもあります。プロポーズをする男性が、自分の誕生日にプロポーズをするのって、珍しいですよね?その珍しさに実は意味があります。常々察しの良い新婦と、常々サプライズがバレてしまう新郎。新郎は素直すぎてサプライズ企画が成功したためしがありません。そこで思いついたのです。一番あり得ない日は、自分の誕生日だと。横浜港から出るプロポーズ用のクルージングを企画、その船に乗る理由も別途考え、全く疑いもせず乗ったかおるさんをびっくりさせました。あとにも先にも洸太さんがかおるさんを騙せるのはこれだけかもしれませんが大成功のプロポーズでした。もうすぐクリスマス。年が明けるとまもなくお二人にはもう一つの記念日、9年前にお付き合いを始めた日が訪れます。入籍はそのタイミングで行う予定ですが、今日から始まるお二人をどうぞ宜しくお願い致します。

以上新郎新婦のご紹介でした。

家族と親友だけに向けたシンプルメッセージ(同級生編vol.2)~結婚式司会者が作るお二人だけのプロフィール紹介

        


高校の同級生同士がご結婚する時、大きく二つのパターンがあります。一つは高校時代からお付き合いがあった場合。もう一つは卒業後に恋が芽生えた場合。横浜市立〇〇高等学校時代一度も同じクラスになったことのないお二人は、そしてクラブ活動も新郎がテニス部で新婦が吹奏楽部とこちらでも接点がなかったお二人は、存在を知っている程度でしたので卒業後に恋が芽生えた後者にあたるのですが…不思議なことにツーショット写真が存在します。不思議なことに、卒業の寄せ書きにお互いのメッセージが書かれています。そして不思議なことに、新郎の制服のボタンを新婦が卒業式に貰っています。それなのに、なぜかそれら全てをよく覚えていません。これが2人の歴史の中の「一番の不思議」です。

それから約10年後に共通のご友人とのお食事で再会をしたお二人は、趣味である読書やゲームの話で意気投合し、お互いフィーリングが合うことに気づきました。そして再会から数か月でお付き合いが始まったのです。

 

さて、そんな新郎 奥田 毅さん(仮名)は、新婦曰く、優しく穏やかで決して声を荒げない男性。石橋を叩いても渡らない新婦をリードしてくれる頼もしい一面と、少年のようなかわいらしさを同時に持っています。現在、〇〇株式会社にご勤務されている新郎は、今年の4月に横浜から仙台の支店に転勤になりました。辞令が発表されたその日、仕事現場から新婦に電話をし、一緒に来てくれないかとプロポーズしました。もちろんそれ以外の選択肢は考えられません。新婦もその電話でOKをしたのでした。それはお付き合いから2度目の春のことでした。

 

その新婦 渡邊 優子さん(仮名)は、 このご結婚を機に退職することになりますが、

株式会社○○薬局にご勤務されています。横浜綱島店で働く新婦は、明るく笑顔を褒められる女性です。マイペースな新郎にとっては、それを受け止めてくれる寛容さと、段取り上手なしっかりした一面が魅力の1つです。ただし、慎重なご性格で石橋を叩きすぎている時があるようで、そんな時は新郎の出番です。新郎はスロースターターではありますが、決めたら早い行動力の持ち主ですので、優しく新婦をリードしてあげるというわけです。この二人のバランスの良さに安心感を覚える人も少なくないでしょう。

 

 お父様お母様に負けない幸せな家庭を築いて行きたいと思っている新郎。

たくさん心配をかけたけれどこれからは毅さんを信じて幸せになります、と新婦。

大きな愛をお父様お母様から受けたお二人が今日ここから出発です。

 

合言葉は、「のほほん」

思えば出会ってから、ずいぶんとのんびり回り道をしました。けれど自分らしくのんびりと過ごしていても、大事な人は目の前に再び現れてくれました。

これから二人、目指すは「のほほんと温かい、居心地の良い家庭」です。

自然体でつかめる幸せを大事に、二人で進んでまいります。皆様と一緒に幸せな未来を過ごして行きたいです。皆様には、いつまでもお二人の近くで応援を宜しくお願い致します。

以上新郎新婦のご紹介でした。

ブライダルMCの 散歩de寄り道【同級生編vol.1のこぼれ話】

        


先日、女優 吉高由里子さんにとてもよく似た新婦に出会いました。最近は、結婚式当日までお互いマスクを外さないことも多いので、素顔を知らずに当日を迎えることがあります。後日ご本人に、「とある女優さんにそっくりでびっくりしました」と伝えたところ、「吉高由里子さんですよね?よく言われます」との返答。「それはもしかして吉高由里子さんですか?」でもなく、ましてや「いえいえ、女優だなんて、そんな…」でもなく、この返答を言い切れるほどそっくりだったのです。「いえいえ…」なんて謙遜したら逆に感じが悪くなるくらい似ていました。世界には自分とそっくりな顔立ちの人間が3人居ると聞いたことがありますが、そのレベルと言っても良いでしょうか…私はコントさながら目をこすり、瞬きを5回繰り返して二度見をするほどの衝撃を受けて司会をすることになりました。

普段はこんな感想を、後日とはいえ直接ご本人に伝えることはありません。私が似ていると思っても、10人中10人が同じ印象を持つとも限らないですし、そもそも、言われた本人が嬉しいのかもわかりません。くせ毛の子がサララサヘアに憧れ、サラサラヘアの子がウェーブに憧れるように、得てして人間は無いものに憧れるものです。吉高由里子さん似の彼女は実は新垣結衣さんに憧れている…かもしれないので、本来ならば伝えないで終わるのです。こんなにそっくりでなければ!!

 

先ほど、彼女たちのプロフィール紹介をアップしました。この顔立ちを知らずに作成したのが悔やまれます。知っていたら、彼が彼女に長くべた惚れだったという点を、もっとフォーカスしたのに!そういう意味では、今回の原稿は不発弾?もっと爆発させられたはずでした。

そう、新郎はずっとっずっと新婦のことを好きでたまらなかったのです。二人は高校の同級生。教室で、彼は新婦ゆいかさん(仮名)のことを「ゆいかちゃん、かわいい」と3年間連呼しつづけました。「俺が結婚する」と断言したらしいという噂は新婦の父にまで届いていました。そして、残念ながらそれらすべては、彼女の胸には響かず、響かないどころか「ウザっ…」と一刀両断され、いつしかルーティンのギャグのような取り扱いとなり、卒業したのでした。(そういうところを、もっと暴露しても良かったのかなと思います。)

それから5年、本当に我々の前に彼が現れるとは…。新婦のお父様は、パーティの締めの謝辞で、今日自分の家族として彼が横に並んでいる不思議を、娘を取られた少し寂しげな父親の顔で語られました。

 

そして、ここからが熱く語りたい部分なのですが…(長くてすみません)、

12月のウェルカムスペース(受付が設置されるパーティ会場の前室)には、大きなクリスマスツリーがあり、いかにもホテルらしい、豪華なオーナメントが飾られていて…

その中に、たったひとつテイストの違うアイテムが飾られていました。

それはこの恋の話にまつわる、新郎が持ち込んだ思い出の品です。プロフィール紹介でそれをご披露したところ、その後多くのゲストの方が、そのアイテムを手に取ってご覧になられました。そこには、笑顔・笑顔・爆笑!なぜなら、そのアイテムの後ろには、16歳の新婦から新郎へのメッセージが書いてあったからです。

「誕生日プレゼントが欲しいっていうから、用意したよ。佐竹(仮名)のこと、いつもはだいたい嫌いだけど、時々好きだよ」

そうです、飾られていたのは、17歳になった新郎が16歳の新婦からもらった誕生日プレゼントだったのです。

パーティの余韻に浸る時間でもある「エンドロール映像」では、クリスマスツリーを囲んでそれを手に取ったゲストたちの笑顔がクローズアップされました。

 

プロフィール紹介は、時にその後のパーティの雰囲気さえも変えていきます。自分の作りたいパーティのイメージを司会者に伝え、それを引き出すお手伝いをしてもらう。その一つの手段として、パーティ冒頭のプロフィール紹介は重要な役割を果たしています。そして、お気づきの通り、司会者である私が、ここまで深くお二人の歴史を知っていることが重要なのです。

 

実際のプロフィール紹介原稿はこちら

 

bridalmemory.hatenablog.com

 

どうして、ここまで深くリサーチするのか…

その思いは、こちらの記事をご覧ください。

 

bridalmemory.hatenablog.com

 

これから結婚をする皆さんにも、二人だけの物語がきっとあるはずです。結婚式は、そんな思い出に身を包み、これから先の未来を想像する日。貴方の心の本棚を整理するような、その古い本にとびきりのブックカバーをつけるような、そんなプロフィール紹介が書けたらいいなあと思っています。

同級生編vol.1~結婚式司会者が作るお二人だけのプロフィール紹介

        

 

※この記事は、是非、続く「ブライダルMCの 散歩 de 寄り道」とセットでご覧ください。


高校の同級生のお二人ですが、お付き合いは、新郎が二十歳になる二日前のこと。共通の友人、本日ご出席の福田様(仮名)のアルバイト先に2人でご飯を食べに行ったのがきっかけでした。新郎は学生時代から新婦のことが好きでした。グループで行動するタイプではなく、1人でもちゃんと輝いている姿に不思議な魅力のある女の子だと思っていました。お付き合いが始まると、彼女はとても家族想いだということを知り、更に好きになりました。一方新婦は、学生時代と今とでは新郎のイメージがガラッと変わりました。遅刻はするし、授業は寝るし、不真面目な男子だと思い込んでいたのです。それが再会してびっくり。2人でいる時の彼は、真面目で気遣いのできる優しい男性でした。そこからどんどん好きになっていったそうです。4年半のお付き合いの間、お互いの誕生日と夏には必ず旅行をし、いっぱい思い出も作りました。プロポーズももちろん旅行の中で。新郎は隠していたつもりでしたが、新婦は、そろそろかな、と予想していたそうです。だって、「プロポーズはちゃんとするから」って言ってくれていたんですもの。女の勘はタイミングさへも割り出しますよ!新郎は手紙と時計を渡してプロポーズが成功した瞬間を、16歳の自分に「やったぜ!」と報告したんでしょうか。淡い恋を抱いていた幼い少年は、今、彼女に頼られる立派な大人になりました。

 

そんな新郎 佐竹 悠さん(仮名)は、佐竹家の長男としてご誕生されました。幼少期はいっぱい叱られた記憶があるので、きっと元気な男の子だったのでしょう。小学時代から始めたスケートボードは、今でも楽しんでいます。高校時代には、自分が幼い頃習っていたスケートボード教室に先生として入り、子供たちに教えていました。高校を卒業すると公務員を目指して専門学校に進み、在学中に横浜市水道局の採用試験を受けて、みごと合格。卒業を待たず、希望の就職を叶えて社会人となりました。新婦曰く、悠さんはコミュニケーション力があって、周囲の人とすぐに打ち解けて仲良くなれる人なのだそうです。人見知りの新婦にとってはとても心強く、またいつも上手にリードをしてくれるところも素敵に思っています。新婦が落ち込めば話を聞いてくれ、体調が悪い時はさりげなく傍にいてくれる、そんな優しさに溢れている彼を信頼している新婦です。

 

その新婦、結花さんは、嶋田家の長女としてお生まれになりました。何かにはまると夢中になるタイプだった少女が幼い頃にはまったのは、階段の上り下りです。きっとそこには大人には理解できない魅惑の世界があったのでしょう。入院した際には、病院の階段をひたすら上っては降りていたそうで、付き添ったお母様や叔母様は帰れずに困りました。その他、学校から帰ってくると必ずアリエルの映画を見ていた時代も。毎日付き合わされたおばあ様には試練の時だったでしょうか?でもおかげでそれらの時間は、今、結花さんを彩る個性的なエピソードになりました。新郎曰く、結花さんは根が真面目で、仕事に対する姿勢や友達との会話の中にまっすぐな彼女がよく垣間見えるのだそうです。真面目を笑ってはいけませんが、時に人が素で行っている真面目な姿にクスッとなることってありますよね。結花さんが真面目に毎晩パジャマのシャツをインする姿は、新郎の笑いを誘っています。その他、友達には絶対に見せない面白さが彼女にはあるのだそう。一言でいうなら、「わがままお嬢様が降臨!」するのだとか。その家族だけが知っている結花さんを知る側になった、結婚とは思わぬ喜びの始まりですね。

 

高校時代「ゆいかちゃん、可愛い!」と言いまくって、言い過ぎて、「しつこいなあ、うるさいなあ」とあきれられていた新郎。それでも粘ってつかみ取った誕生日プレゼントがあります。高校2年の春、結花さんは悠さんにせがまれて、誕生日プレゼントを渡しました。それはメッセージを書いたペッツでした。その思い出は食べずに今も大事にとってあります。見ればタイムスリップするように高校生の自分に出会える、そのペッツ、実は今日、ウェルカムスペースのどこかに飾ってあります。ぜひこのあと探してみてください。お付き合い前の可愛い二人がそこにいるはずです。

 

以上新郎新婦のご紹介でした。

君らしさ、見ぃつけた!~結婚式司会者が作るお二人だけのプロフィール紹介

        


白くて可愛い女子大生と、これが大人の余裕かという優しさ溢れる男性が出会ったのは、今から約4年前。その半分はコロナ禍の中愛を育んできましたが、惹かれあう二人が仲良くなるのに、環境なんて関係ないと言わせて頂きましょう。愛はウィルスを超えました!プロポーズには108本のバラを用意して、約1年前に入籍しております。

この4年間で、白くて可愛い女の子の中にはおじさんが住んでいて、そのギャップこそが彼女の魅力だと知った新郎。優しい男性は、ポジティブ思考で明るく前向き、運動神経もいいし歌も上手いし、鼻も高いし、いろいろ、いろいろ、いいんじゃない!と思った新婦。

そんなお二人のことをお話しましょう。

 

新郎 芦田 浩之さん(仮名)を語るには、幼い頃まで遡らないといけません。とにかく元気で目立ちたがり屋。小学生のころから学級委員など立候補制のものには何でも手を挙げていました。仕事なんて何をするのかよくわかっていなかったけれど、とにかく目立ちたい!その一心でチャレンジを続けました。人が「自分らしさ」を身に着けるその過程を成長と呼ぶなら、新郎の成長を導いたのはこのやる気です。やる気の理由なんて実は何でもいいんですよね。「目立ちたい」から始まった彼の学級委員人生は、中高時代にも引き継がれ、中学最終学年では生徒会長に。高校でも1年時から生徒会に入り、2年生で生徒会長になりました。何が一番楽しかったかと聞かれれば、やりがいを感じた生徒会の仕事…ではなく、毎週朝礼の際、全校生徒に向かって話せるのは先生と俺だけ!という快感ですが、そんな正直なところも新郎の持ち味です。高校スキー部では部長も務め、これ以上何がある?という総なめ感ですが、皆様忘れてはいけません。生徒会長はちゃんとやり遂げましたし、スキーは関東大会出場を果たしています。そう、目立つには努力も才能も必要なのです。その成長がちゃんと裏にあるからこそ清々しいエピソードになるわけです。今社会人となり、よくわからないことでも、とりあえず動き出してみる力、その場で対応する能力、どんなことでも出来ないと決めつけない精神、これらが身についたのは、紛れもなくこれまでの経験が礎となっています。

 

一方 新婦 北野 塔子さん(仮名)が、おとなしくて、泥んこになるのは苦手で、シルバニアで遊ぶことが好きな女の子だったとは、皆様のイメージ通りではないでしょうか?中学時代にはお父様の勧めもあり、テニス部に入部しましたが、毎日3㎞のランニングはいつも周回遅れ。それでも引退まで頑張った新婦の唯一の汗と涙の思い出です。高校時代はお友達と放課後を楽しみながら、アルバイトも始めました。これぞ私!みんなで通った日〇屋や、わいわい撮ったプリクラ、楽しかった思い出がぎゅっと詰まった3年間でした。

今私は日〇屋と言いましたが、新郎が新婦におじさんを感じるのは、思い出の場所が「パンケーキ屋」ではなく「日〇屋」というチョイスだったり、「パスタ」ではなく「もずく酢」が好きだったりするところです。言葉の選び方や思考にセンスがあり、しゃべらせると芸人級の面白さ。大喜利をやらせたい逸材です。この見た目によらない面白さが、新郎は大好きなのです。

 

もちろんお二人、仲が良いとはいえケンカもします。基本的には新郎が新婦の気持ちを受け入れてくれます。コロナ禍でいまだ叶わない海外旅行は、浩之さんが北欧希望で塔子さんがハワイ…となると、間違いなくハワイになる予感がします。が、この先譲れない言い合いが発生することもありますよね。その場合…お二人にはちょっと不思議な解決策があるんです。実は塔子さん、前日にめちゃくちゃ怒っていても寝たら落ち着く、なんなら忘れる、そんな引きずらない女性なのです!ケンカは夜に行うべし。朝の新婦の落ち着きがいつも不思議でならない新郎ですが、このルールでお互いの思いを伝えあいながら今日から2人で歩んで行こうと思います。お二人の賑やかな未来に、どうぞご期待ください。

以上新郎新婦のご紹介でした。

ブライダルMCの 散歩de寄り道【主役deホスト】

        


若者よ、驚くなかれ。

その昔、結婚披露宴ではゴンドラが出現することがあった。乗っているのは新郎新婦。一般人がまるで芸能人にでもなったかのような派手な登場を楽しんだ。もちろんそんな演出を楽しめるのだから、一般人とはいえ、裕福な家庭のご子息ではあっただろう。ゴンドラは主にお色直し後の再入場で使われた。そんな奇抜な登場をするからには、ドレスアップもそれなりに”映え”なければならない。この二人の衣装替えの中座時間が、いったん家に帰れるのではないか?と思わせるほど長かった。

新郎新婦の隣りには仲人(なこうど)と呼ばれる「二人の結婚を取り持ったご夫妻」が座っていた。取り持っていなくても誰かしら座っていた。つまりゲストに向かって座るメインメンバーはなんと4人だったのだ。彼らの使命は、新郎新婦を隅から隅まで紹介すること。呼ばれたゲストは二人の長~い生い立ちを、ドリンクの一杯も許されずに、耐えて耐えて聞くのであった。

これらの盛大な披露宴を成功させるためには、大勢の来賓客が必要であり、それを収容するためにもホテルの宴会場が使われることが一般的だった。(…らしい。ちなみに私は、その時代に司会者をやっていたほどのベテランではない。)

彼らは正真正銘の「主役」であった。我が晴れの日を、家族に祝われ、ゲストにも祝われ、誰よりも自らが祝っていた。

 

それから何がどんな順に変わっていっただろう。

今は、会場につけばウェルカムドリンクが振る舞われ、時に一品目のアミューズ(前菜)が出てくることもある。新郎新婦の登場を待たずに、久しぶりに集うゲスト同士で先に楽しんでほしいという配慮だ。

仲人(のふりをしてまで新郎新婦の隣りに座らなければならない上司)はいなくなった。2回のお色直しは1回が定番となった。引き出物はゲストへの配慮から軽めが好まれるようになった。

何より、新郎新婦自身の意識が変わったのだ。ゲストには美味しい料理を食べてもらいたい。料理の評判が良いレストランを披露宴会場として使うようになった。友人への余興の依頼にも優しさが溢れている。「緊張して座っているのは可哀想」という理由から、早めにスピーチを終わらせる進行をチョイスしたり、時には負担をかけたくないからとスピーチ・余興そのものをお願いしないという選択をする新郎新婦も増えてきた。ゲスト・ファースト…居心地の良い空間を作りたいという思いが前面に現れていることが多い。ウェルカムスピーチでも、感謝を口にする。

「今日は来てくれてありがとう」

「これまでの感謝を伝える場を設けさせて頂きました」

「集まってくれたメンバーは、日頃から僕たちが大切に思う人たちです」

謝辞ではこうだ。

「今の自分があるのは皆様のおかげです」

「皆様のおかげで、こんなに幸せな気持ちになれました、ありがとう」

決して、

「見て見てお姫様みたいな私」

「みんなで私たちを祝う最高の空間を作って」

ではないのである。テーブルラウンドする二人は、「楽しんでる?」と友人に声をかける。自分たちのために時間を割いてくれたゲストが楽しめているか?それを気にするタキシードとドレスの主役は、れっきとした主役でありながら正真正銘のホストなのだ。彼らの感謝とおもてなしの精神が、これら全ての変化をもたらしたと言っても過言ではないだろう。

最近では、あえてブライダルテーブルを取り払い、ブライダルソファにサイドテーブルというスタイルも好まれている。これなら新郎新婦もすぐに移動できるし、そもそもそのスタイルを選ぶ二人は、「私たちはここに座っているから、皆さんが順番に来てください。」なんて微塵も思っていないのだ。コロナで通常の飲み会も出来なかったここ数年は特に、この披露宴こそが久しぶりに堂々と集える同窓会としても機能していた。ならば笑い声の中心はゲストテーブルであり、主役がそこにスルリと入り込む…そんな形がベストだと新郎新婦は考えたのだ。時に、周囲に溶け込みすぎた新郎を見失うことすらある。気が付くと、誰かの椅子を奪って話し込んでいる。椅子取りゲームに負けた一人が、必ず傍で笑いながら立っている。ブライダルMCの私としても、人形のように座っているだけではなく、ひらひらと蝶が花を渡り歩くように動く二人は美しいと感じる。移動する際の立ち姿が見られるのも嬉しい。アテンド(介添え)さんは動く新婦のフォローに忙しくなるが、時にそんな黒子までも労う新婦がいる。彼女たちの好感度は抜群である。このように二人はおもてなしに重きを置いているが、それによって、自分たちも十分に楽しみ幸せを感じているようだ。

 

こうして、祝ってもらう場が、いつから感謝を伝える場になったのか。自分たちの満足のために資金を使うよりも、ゲストに還元したいと言う二人がいた。お料理のグレードを上げ、キャンドルセレモニーをカットするという。ファーストバイトよりも友人へのサンクスバイトをしたいという。そんな控えめな彼らに、時にこんな助言をする。

「日常とは違う空間を楽しみに来てくれるゲストへ、魅せる演出もおもてなしの一つ。幸せそうな二人のかけ合いを見せる、幻想的な空間を造る、これらも加えて、バランスよく実現させていきましょう」と。(だって、何もしなければ、それは本当に飲み屋の同窓会と変わらなくなってしまうわけで…)

とにかく、私が身を置くブライダルの世界では、最近の若者はシンプルに偉いのだ。見習うべき点、極めて多し。

例えば、会社では、「最近の若者は昔より忍耐力がなくなった」と古参がぼやいているだろうが、そんな彼らは、こちらの世界では尊敬に値する配慮の行き届いた人物だったりする。

 

先日、披露宴の間、ひたすら自分の髪型を気にする新婦がいた。久しぶりに見た気がした。そうそう、今でこそ珍しいけれど、その昔はそんな人もいましたよ。懐かしくて、可愛いヤツめ、などと思いながら見守ってしまった。かく言う私も、和装から洋装にチェンジした際のケバいままの自分の顔に慄いて、けっこうな比率で、メイクの失敗が結婚式の思い出を占める結果となっている。あの頃の浅はかな自分に言ってやりたい。ケバい顔で、なぜおもてなしに徹しなかったか!と。赤すぎる、今まで見たこともない唇でも、口をあけて思いっきり喋って、思いっきり笑えば良かった。最近のデキた二人を見ていると、若かりし頃の自分が恥ずかしくなるのだ…私はそんな目線で二人を見守るブライダルMCである。